ロタウイルス

ロタウイルスの特徴

乳幼児をはじめ子どもに多い感染症で、主な症状は急性胃腸炎です。生後6ヶ月〜2歳の乳幼児に多く、5歳までにほとんどの子どもが経験する病気です。
ロタウイルスは、ウイルス性胃腸炎の中では症状が激しいことが多いという特徴を持っています。主な症状は嘔吐(おうと)、腹痛のあと下痢になります。また、水の様な便や、白色の便が出ることもあります。小児急性胃腸炎で入院する子どもの約50%を占めるとされています。
非常に感染力の強いウイルスのため、保育所などの施設内で一気に流行します。感染を完全に抑えることは難しいですが、手洗いや消毒などの対応が必要です。治療の特効薬はありません。感染の予防や重症化を避けるためにワクチンがあります。(任意接種、接種期限あり)
脱水症状がひどい場合は点滴が必要です。日本国内の患者数は年間80万人ぐらい、毎年2~18名の死亡例があります。(平成12年~24年厚生労働省人口動態統計)

流行の時期

流行の時期:2月~5月 ピークは4~5月です。
流行の時期
流行の時期

病院受診をすべき症状

嘔吐で飲み物が飲めない場合、下痢が続く場合は点滴が必要です。また、脱水以上に症状の変化が早い合併症が脳炎です。反応が鈍い、痙攣(けいれん)が起きた場合などは、できるだけ早く受診しましょう。朝は機嫌がよくても、夕方以降に意識不明になることもあります。

感染経路

経口感染、接触感染、飛沫(ひまつ)感染があります。
経口感染→感染者の吐物や便の処理をした後の手や爪に残ったウイルスが食べ物などに付着することで感染します。
接触感染→感染者や、感染者のケアをした人の手に付着した菌がドアノブやおもちゃ、家具などに付き、健康な人が触れることで感染が広がります。
飛沫感染→ウイルスは唾液にも含まれるため、感染者が咳やくしゃみをすることで空気中に漂い、健康な人が吸い込み、口腔内に入ることで感染することがあります。

潜伏期間

1~2日、長くて3日

病児保育中のケアの
ポイント

現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤はありません。嘔吐や発熱、下痢による脱水に対して水分と電解質を補うことが大切です。
一度に多くの水分を摂ることで嘔吐することがあるため一回量を少なめにします。小さじ1~2杯程度から始めます。嘔吐がなければ少しずつ量を増やし、10~30分毎にこまめに与えましょう。
飲み物が冷たいと胃腸を刺激するため、嘔吐や下痢を起こすことがあります。常温か少し温めた方がよいでしょう。市販のスポーツドリンクは糖分が多く電解質が少ないため、長期的な飲用にはおすすめできません。